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2006/11/15

サウンド&レコーディング・マガジン / English Journal 12月号

今日、書店で2冊の雑誌に目が留まりました。

まずは、サウンド&レコーディング・マガジン12月号
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巻頭特集は、「alva noto + ryuichi sakamoto 坂本龍一とカールステン・ニコライの“insen”ツアー 2人のインタビュー&豊富な写真でその秘密に迫る! 」
vrioonはファイル交換で制作し、insenは二人一緒にスタジオに入った、など、興味深い話がいろいろ載っていました。もちろんマニアックな機材のお話も。
insenツアーの写真もたくさん掲載されていたので、ライブに行けなかった方も雰囲気がよく分かると思います。

さらに書店の奥に向かっていたら、花束持ったヒュー・グラントと目が合っちゃって(笑)。
こちらはEnglish Journal 12月号
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「イギリス英語が好き!」ほほう。
しかも、「ヒュー・グラント」の下には「カズオ・イシグロ」、「マイケル・ナイマン」の文字が!
私のツボ総攻撃じゃないですか~(ヒュー・グラントはファンというほどではありませんが、わりと好きです)。
「イギリス英語発音レッスン」なんてコーナーもあるので、ピーター・バラカンさんみたいな英語に憧れる人は練習してみるのもいいかもしれません。さらにイギリスの主要な4つの訛りの特徴も分析されています。これを読めば、訛りのある英国人ミュージシャンのインタビューも少しは聞き取りやすくなるかも。

惜しむらくは、ヒュー・グラント、カズオ・イシグロ、マイケル・ナイマンのインタビュー音声を聞くには別売CD(1,980円)を買わなくてはいけないこと。文字だけを読む分には本誌で十分ですが、どうせなら声が聞きたいじゃないですか。特にイシグロさんの声を聞く機会は貴重なのでは?輸入盤の音楽CDに慣れているせいか、1,980円は高い!と思ってしまいます。もう少しリーズナブルに、しかもダウンロード販売等してくれないでしょうか>アルクさん。

2006/11/06

コミュニケーションのノイズ

10月31日、alva noto + ryuichi sakamotoコンサート(拙ブログ記事)の帰り道のこと。読んでいた本を読み終えたところだったので、某駅構内の書店に立ち寄りました。

すると、入り口付近で40代くらいの男性が、店員さん二人を相手に声高にまくしたてています。すべてを聞き取ることはできませんが「責任者を……しなさいよ」「だからさっきから言っているけど、それが客に対する態度なの?」「だいたいね……」というような言葉が切れ切れに耳に入ってきます。店員さんたちは平身低頭、「ですから電話がつながらなくて……」というようなことを言っていますが、男性はまた似たような言葉を浴びせ続け、一向にしずまる気配がありません。

「何があったか知らないけれど、厄介なことになってるなー。店員さんたち気の毒だな…」と思いつつ、本を選ぼうとしたのですが、うるさすぎて集中して選ぶどころじゃありません。iPodで聴いている音楽越しにもバンバン耳障りな声が聞こえてくるんですから。

音楽どころではなくなってイヤフォンを耳からはずすと、別の男性が介入しはじめた様子。50代くらいのその男性、「こんなところで営業妨害じゃありませんか?」というようなことを言ったようです。クレーム男性の矛先が、今度はこの男性に移りました。「あなた、お店の人?お客さん?営業妨害ってどういうこと?あなた、それは私に対して失礼じゃないの?」とネチネチネチネチ。

んもう、よっぽどツカツカ歩み寄って「うるさくて本を集中して選べなくなってるんですから立派な営業妨害ですよ!」と言ってやろうかと思いました。こういうのって結構、我慢できない方なのです。

でも、待てよ。暴力は振るわなさそうだけれども、言葉尻を捉えてネチネチ攻めてくるタイプだけに、どんな言葉をかけるか良ーく考えないと。
①とにかく怒ってる
②かなり理屈っぽく、粘着質
③はっきりとは分からないが、酔っていたり、軽い精神疾患を抱えている可能性あり
④一般的に、人前で自分の非を指摘されたら、それが正論であっても人間は頑なになるもの

→よって、声をかけるなら、ソフト路線じゃないと、まず無理だな。男性が言うより、女性から言われた方が軟化する確率が少しは高いだろう。(あ、私、いちおう女じゃん? 笑)

「あのー、ちょっとよろしいでしょうかー?お話中、ごめんなさーい(*゚ー゚)>。お声が大きくて、ちょっとご本をゆっくり選びにくいのですぅ。申し訳ないけれども、もう少し小さな声でお願いできないかしらー?というか、もう店員さんもかなり反省していらっしゃるみたいだし、今夜はひとまずお終いにして、明日にでも責任者の方とお話なさってはいかがですぅー?」…こんなセリフでどうだ?(深田恭子の「富豪刑事」口調をイメージしてください 笑)
①それこそ深キョンとか、叶美香さんとか、はたまたロリータ女子高生が上記のような声をかけたら、クレーム男性が軟化する確率は70パーセントくらいか?
②深キョンでも叶美香でも、ロリータ女子高生でもない、私が声をかけて軟化する確率はどれくらい?うーん。
③クレーム男性が軟化せず、ネチネチの矛先が私に向いた場合、それが収束するまでに私が精神的に耐えられる確率は…?うーん、せっかくのコンサートの余韻をこれ以上壊したくないし、夜だから疲れてきてるし、耐性弱まってるよなー。。。

てな具合で脳内シミュレーションしているうちに、いつの間にかクレーム男性いなくなってました(爆)!セリフの効果、試せなかった。

noto + sakamotoコンサートと同じ晩に遭遇したこの出来事は、コンサートに音と光の交信=コミュニケーションというイメージを抱いていただけに、皮肉なほど対照的でした。noto + sakamotoは言葉を一切つかわずに鮮やかに音と光のメッセージを交信していたけれども、このクレーム男性に対しては、どのようなメッセージを発すれば心に響かせることができるのか。(自分が使うことのできる)言葉の力って弱いなーと思ってしまいました。(だって、最終的に言葉の内容より深キョンや叶美香さんに頼りたくなってましたから 笑)
音楽家なら、ああいう場面に遭遇したらどんな音を発するかな?なんて考えてみたり。

とはいえ、脳内シミュレーションをしたことは、無駄ではなかったと思っています。いつか似たような場面に出くわしたら、今度こそ使えるかもしれないしね。(ホントー? 苦笑)

心地よいコミュニケーションを音楽とするならば、このようなトラブルはノイズです。しかも、最近の音楽ですっかり市民権を得ている、グリッチやスクラッチのような快適なものでなく、耳を覆いたくなるノイズ。でも、こういうノイズを除去するのではなく、乗り越える努力をしていかないと、コミュニケーションの力は成長しないでしょう。

世の中いろいろ便利になったおかげで、自分を含め、世間の平均的コミュニケーション能力やノイズへの耐性が落ちてきているような気がします。電鉄各社で増えている「女性専用車」に私が感じる違和感もここにあるような。男女平等うんぬんという形式的レベルでの違和感ではなく、あれはノイズを除去、というか最初から回避する装置なんだと思う。男性と女性という、異質な(部分「も」持っている)人たちが同じ車両に乗っていれば、痴漢だとか、痴漢冤罪とか、酔っ払いに絡まれたとか、様々なノイズが生じて、利用者が不快な思いをしたり、職員が間に入らなきゃいけない面倒事は増えます。正直、私だって痴漢や酔っ払いに絡まれることは歓迎しないけど、そういうことを社会のいろんなところで避けられてしまうシステムが整えば整うほど、ノイズへの耐性が損なわれる怖さのことも考えなきゃいけないと思ったのでありました。(でも、女性専用車、乗ったことありますけどね。 笑)

ノイズへの耐性を高めたい。もっと強くなりたい。(腕力じゃなくて精神的に。)
まず大人が強くならなきゃ、今の子ども達の脆弱性がなくなるわけがない。
といいながら、人一倍ひ弱な私ですが。

少しでも強くなるには、私の場合、やはりgood music & good friendsの力を借りたいところ。
そういえば、ちょうどいいタイトルの曲がありました。。。

Burt Bacharach & Elvis Costello / God Give Me Strength
(歌詞はこちら

サカモト話で始まって、コステロで締めるのもちょっとバランス悪いので、最後に懐かしい曲をもうひとつ。

♪See how the world goes round
 You've got to help yourself
 See how the world goes round
 Then you'll help someone else

YMO / 以心電信

オレンジ○ンジ。なあに、それ?(笑)

2006/11/01

alva noto + ryuichi sakamoto @ 東京国際フォーラム '06.10.31

夜の国際フォーラム。ふわりと青いガラス棟、ところどころに白いグリッド床が光る地上広場。ホールとホールの間をそぞろ歩く、グレーの人影たち。フェネスのVeniceを聴きながら歩いていたら、音と空間がさざめきながら高めあっていくようで、全身がざわざわしてなぜか涙が出そうになってしまいました。
実用主義の夫は「フォーラムって無駄だよなー」とか「ガラス棟、要らないよなー」なんてことを言うのですが、こういう非日常空間があってもいいのっ!!(怒)
そう言いつつも、実は国際フォーラムでのコンサートは初めてだった私です。

ホールCの11列目に着席すると、ステージにはグランドピアノと、不思議な立体形のテーブル(?)がありました。2台のノートパソコンが載ったそのテーブルは、いかにもカールステン・ニコライの「syn cron」↓っぽい造形。ツアー・パンフのクレジットを見たら、やはりステージ・デザイン=カールステン・ニコライということなので、これも彼のデザインなのですね。表面が鏡面仕上げになっていて、照明によって様々に表情を変えていました。
ちなみに、Carlsten Nicolai(カールステン・ニコライ)はAlva Noto(アルヴァ・ノト)の別名で、アーティストとしてはカールステン・ニコライ名義、ミュージシャンとしてはアルヴァ・ノト名義で活動しているということです。
Syncron
カールステン・ニコライ「syn cron」
山口情報芸術センターのサイトより
このページで、syn cronの映像を見ることができます。(要QuickTime)
このsyn cronについてはかくさんブログ記事で知ることができました。かくさん、どうもありがとうございます(^-^)。

さて、予定時間を少し過ぎた頃に会場が暗くなり、ステージにお二方登場。坂本さん、相変わらず(笑)。アルヴァ・ノトさんは「いかにもドイツのお方」という印象(すいません、ベタな偏見に満ちてて 苦笑)。ピアノ椅子に一旦座ったかと思いきや、教授が腰を浮かせて、ピアノの弦を叩く、引っ掻く。おおっ。武満徹の「ピアニストのためのコロナ」みたいに、宇宙の彼方から響いてくるような荘厳な音です。その音に連動してステージ後方の横長のスクリーンに光が点滅して、おおっ。鍵盤と光や映像が連動するというのはD&Lツアーの時からやっていたような気もしますが、ここまでミニマルなセッティングだと、非常にダイレクトで映えます。そして、アルヴァ・ノトもじわじわ音を出し始める。なんだかもう、このオープニングからものすごく感動してしまいました。日常の雑然とした時間からは隔絶された、徹底的にミニマルでストイックで、それでいて無限の広がりを感じさせる異次元空間。

vrioon, insen, revepを手に入れたのがごく最近だったこともあって、ちゃんとしたセットリストは把握できませんでしたが、アルバムの音をそのまま再現するのではなく、かなりアドリブも加えられた演奏でした。MCは一切無し。3回のアンコールの最終が、revep収録のax Mr.L.(戦メリを解体した曲)。

ずいぶん昔のこと、友人が、「マンションの高層階から明け方の街を眺めていたら、誰も通らないのに、街道沿いの信号機たちが点滅を繰り返していてとても幻想的だった。見せてあげたかったよ」と話してくれたことがありました。まだ夜の明けきらない無人の街で、静かに点滅する信号機。交通整理という機能を取り払われたその点滅は、信号機同士で交信しているような、あるいは、その友人のようにそっと見ている誰かにだけ光のパターンによるメッセージを送っているように見えるのではないかと想像しています。今回のコンサートも、坂本龍一のピアノとアルヴァ・ノトの電子音が交信しあい、観客に届き、スクリーンの光が点滅し、複数の光のパターンが互いに干渉しあい、点滅を繰り返し、観る者の視覚を刺激し……と、音と光による交信が幾方向にも発せられ、絡み合う、「交信の饗宴」といった感でした。音が、光が発せられるたびに、何かが生まれ、何かが消え、移ろっていく様子には、生命の誕生と死や、宇宙の星々の変遷のイメージが重なっていきます。言葉(MC)が全く無くても、たくさんのメッセージを全身で受け取ることができた一夜。

非常ーに贅沢なわがままを言ってみれば、これ、カールステン・ニコライのsyn cronの中で聴けちゃったりしたら、トビまくりじゃない?って気がしました(笑)。まあ、音響的にはホールが一番なのでしょうが、あの音と光に360度包まれたら、とんでもないことになりそうです。

あと、観客一人一人がちょっとした器具かコントローラーのようなものを手に持ち、感動に応じて(体温とか心拍数とかに連動)発光装置が光るなんていうのはどう?(笑)盛り上がったらホール中が満天の星空みたいに瞬いたりして。そういうインタラクティブなイベントがあってもいいんじゃないか、なんてことをちょっと考えたりしました。

実はこの帰り道、ちょっと気になる出来事があったのですが、それについては後日……書く、かな?(もしかすると気が変わって書かないかもしれませんが。)

2006/10/28

alva noto + ryuichi sakamoto / insen ('05), vrioon('02)

坂本龍一の何が一番好き?と聞かれたら、私は、彼の指がピアノから引き出す音の「響き」、と答えます。メロディーやアレンジなども好きなのですが、坂本龍一の奏でる「響き」そのものにどうしようもなく惹かれる。そんな私が欲していたのは、まさにコレ!insenの1曲目、auroraを聴き始めた瞬間、そう思いました。

このコラボは、基本的に教授のピアノとAlva Notoの電子音から成り立っています。ピアノと電子音と言えば、Brian EnoとHarold Buddの名作The Pearlをまず連想するのですが、あちらよりも抽象度が高いです。

ブランクーシの彫刻のようにひんやりと連なるピアノの響き。その狭間に、背後に、電子音が粒立ったり、波のように行き来したり、たちこめては消えたりしていきます。ピアノが超然と響いているのに対し、私にはこの電子音がなんとも「人間的」に聴こえてきて、面白いです。気持ちのざわつきとか、不安の訪れなどの、かなり人間くさい感情が規則正しい音のパターンに抽象されているような。

revepの記事にも書きましたけれども、入手するのに回り道をしてしまった2枚でしたが、better late than never。出会えて良かったです。

Vrioon
vrioon ('02) (HMV

Insen
insen ('05) (HMV, iTS)

2006/10/25

alva noto + ryuichi sakamoto / revep ('05)

日頃の行いが悪いのか、なんだか縁が無いのか、noto+sakamotoモノがなぜかずっと手に入らずにいました。insenvrioonも、アマゾンからさんざん延期メールを貰った挙句「やっぱり手に入りませんでしたー」で叩きのめされたもので。(今見たらHMVで在庫ありますね。買っちゃお!!……それにしてもジャンルが「ダンス&ソウル」!?激しく違う気がします 笑)

このrevepもだいぶ前に注文していたのに、届いたのが数日前。でも、noto+sakamotoコンサートに間に合って良かった!私はハロウィンの日の、フォーラムに行きます!

Revep
revep

どこまでもクールなのに、叙情性豊かなエレクトロニカ。頭の中がこんがらかった時、気持ちがオーバーヒートして疲れてしまった時、メントールのように働きかけてくれそうです。

3曲目はax Mr.L.というタイトルなのですが、「Mr.L.」と言えば、もちろん条件反射で「あの曲」を連想しますね!(よく見たらクレジットにも親切に書いてあった)
タイトル通り、「あの曲」が解体されてます。波の中に断片が浮かぶようなイメージ。。。頭の中でこんがらかっているモノも、このようにときほぐされて、波間に漂っていくでしょうか。

2006/07/25

alva noto + ryuichi sakamoto

幸宏さんが秋にツアーをすると思いきや、今度はこのお方も。昨年2度も(正確にはサイン会やイベントも入れると5回……)出動しましたが、またチケット予約しました~。取れるかしら。

坂本龍一公式サイトのニュースレター購読者には先行予約があります。(8/1の13:00まで)

ニュースレターの講読登録はコチラで!
https://www.sitesakamoto.com/newsletter/

10/24(火) 大阪厚生年金会館芸術ホール
18:30open/19:00start
お問合せ: キョードーチケットセンター 06-6233-8888

10/25(水) 大阪厚生年金会館芸術ホール
18:30open/19:00start
お問合せ: キョードーチケットセンター 06-6233-8888

10/28(土) 渋谷公会堂
18:00open/18:30start
お問合せ: ディスクガレージ 03-5436-9600(平日12:00~19:00)

10/29(日) 渋谷公会堂
14:30open/15:00start
お問合せ: ディスクガレージ 03-5436-9600(平日12:00~19:00)

10/31(火) 東京国際フォーラム ホールC
open/start: 18:30/19:00
お問合せ: ディスクガレージ 03-5436-9600(平日12:00~19:00)

Produced by forma
企画・制作:KAB INC./ PROMAX INC
協力:YAMAHA

券種/料金: 全席指定\7350(税込)
一般発売日: 9/2(土)

2006/05/30

鋤田正義写真展

ただいま銀座のクリエンションギャラリーG8(第一会場)と、ガーディアン・ガーデン(第二会場)[会場マップはこちら]で開催されている、鋤田正義写真展を見てきました。(6月2日まで)

Sukitamasayoshi

ボウイやマーク・ボランの写真で有名な鋤田さんですが、シルヴィアンの写真も1枚あったと教えていただいたので‥‥。行ってみたらYMOのジャケット写真や、マッドネスのホンダのコマーシャル・ポスターなんていう懐かしいものもあったりして嬉しくなってしまいました。ジョン・ライドン、ディーヴォ(この写真、笑えた~^◇^)なども。

それにしても写真の一枚一枚が、まるで被写体の人物が「そこにいるような」存在感を放っているのです。ロックスターをそれほど近くで見たことはない(※1)ので何とも言えませんが、オーラが凝縮されている分、もしかすると実物以上の存在感かもしれません。それが、部屋中の写真から発せられるのですから、圧倒されました。

‥‥シルヴィアン写真は、服装などから、たぶんGone To Earth頃ではないかと思いました(※2)。貴重な情報源のDavid Sylvian.netがまだクローズされているので確かめられないのですが。若き日のシルヴィアンの、ほぼ等身大の上半身写真を間近に見て、なんだか照れてしまった私です(笑)。写真なのに、あんまり近寄ると胸騒ぎがしてきそう。じっくり見たいのに、ついつい目を伏せてしまうほどの美しさでした(あ、スティーヴ・ファンですけど^^;)。(※3)

修行時代の写真や乗り物写真などを集めた第二会場の写真も見ごたえがあります。しかも、入場無料。今週金曜日までなので、足を運べる方はぜひ!

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☆追記(※1):いわゆる古典的な「ロックスター」とは異なりますが、昨年、坂本龍一さんとツアーメンバー(スティーヴ・ジャンセン、フェネス、スクーリ・スヴェリッソン)に、サイン会で間近にお会いしたことはありました。その時、オーラとは、こちらが受け止めようとすれば感じられるし、こちらが興味を持たなければ感じられないものではないかと思ったものです。(古典的「ロックスター」の場合は、また別かもしれませんが。)オーラは、発信者と受信者の周波数が一致して生まれるのかもしれません。そういう意味でも、鋤田さんの写真はオーラを最大限に増幅させるまでに、被写体と周波数をシンクロさせていたように思います。

☆追記(※2):この写真の撮影時期に関しては自信がないので、よくご存知な方は教えていただけると嬉しいです。

☆追記(※3):上の記事を書いていた時点では、シルヴィアンの写真を見て照れてしまうのは、自分のファン心理と彼の美しさのためだろうと考えていましたが、他にも理由があるように思えてきました。他のポートレートとシルヴィアンのポートレートは、被写体の「見られる」「撮られる」ことにたいする姿勢が決定的に違うのです。例えばボウイは、自分が表現したいことをカメラがどこまで写し撮れるか挑んでいるような、アグレッシヴな被写体です。ボウイに限らず、多かれ少なかれ、どのミュージシャンのフォトも「オレを見てくれ」「オレを撮ってくれ」とアピールしているのが画面から伝わってきます。

でも、シルヴィアンは違う。被写体としての自分の魅力は充分意識しているし、撮られることを受け入れ、エネルギーをカメラ「にも」向けているけれど。それでもどこか、視覚化することのできない思考なり想念なりを、カメラに奪い取られないように、自分のものとして保持しようとする意思が感じられるのです。静かだけれども、とても強い意思が。それでいて、美しく、なおかついろいろなものを発信してくる写真になっているところが、被写体自身の魅力でもあり、鋤田さんの力でもあると思うのですが。

「見られる」ことを受け入れつつも、自分の全てをさらけ出すことは拒絶している、そんなポートレートはあの会場でシルヴィアンの写真だけでした。私がその写真を見て照れてしまったのは、彼の「見られる」ことに対する緊張感が画面から伝わってきたためではないか。そんな風に、後になってから考えました。

‥‥ダラダラと駄文を連ねてしまいましたが、もう一度見たいです、あの写真。

2006/05/25

Ryuichi Sakamoto / Bricolages ('06)

坂本龍一2004年発表のアルバムChasm(キャズム←すいません、半日ほど間違えてアップしてました^^;)のリミックスアルバム、Bricolagesが届きました。

Bricolages

ブリコラージュ(あり合わせの道具や材料で物を作ること。日曜大工。器用仕事。転じて、持ち合わせているもので、現状を切り抜けること。byYahoo!辞書)という言葉を聞くと、大学時代にレヴィ=ストロースの『野生の思考』の読書会を仲間内でやったのを思い出してタイムスリップしてしまいます。あの古びた研究室のテーブル、黒電話(!当時も巷ではほとんどみかけない代物でした)、コーヒーの香り。私は出来の悪い参加者だったので、内容に関する記憶はあんまり無く(苦笑)、ただ、ブリコラージュという耳慣れない言葉と、レヴィ=ストロースのコピーライティング・センス(『悲しき熱帯』にもしびれる!)だけが印象に残ったのですが。青山ブックセンターで公開されていた「坂本龍一の本棚」にも『野生の思考』があったそうですから、タイトルのインスピレーション源はやはりここからでしょうか。

実はリミックスアルバムってあんまり好きじゃないのです(苦笑)。「なら買うな」って話ですが、好きなアーティストのリミックスアルバムはやっぱり一応買っちゃうんですね~。で、大体いつも何度か聴いたらCDラックにしまい込むのがオチだったりします。

でも!まだ数回しか聴いていませんが、これはいい!リミックスアルバムにありがちなバラバラ感がなくて、それでいて適度なバラエティーもあって。昨年のツアーメンバーをはじめとする人選も良いのでしょう。それと、もともとChasmはメロディーや歌よりも様々な音のコラージュという性格が強いので、リミックスして再構成しやすい題材であったということも言えそうです。Chasm2曲目、Coroのリミックスも聴いてみたかったけれど(どう料理すればいいんでしょうね?あれは^^;)、あの曲をやる人はいなかったんですね(笑)。

どのリミックスもなかなかですが、今のところ一番気に入っているのは20msec. by Fenneszと、20msec. by Craig Armstrong。オリジナルも、抽象的でモニュメンタルな音と胸騒ぎがするような微妙なリズムの掛け合わせが絶妙で、大好きな曲です。Fenneszのリミックスはもう完全に「フェネスの曲」になってしまっていて、繊細な音の泡にシュワーッと取り囲まれる忘我の境地。対して、Craig Armstrongの方は、オリジナルの音を忠実に下敷きにしているけれども、人の声やピアノ、ストリングスを足すことで、抽象的な原曲から叙情性を引き出していてドラマティックです。さすが数々の映画音楽を手がけているCraig Armstrongだけに、そのままサントラになりそうです。

昨日の雷雨をバックに、20msec.のオリジナル、Fennesz、Craig Armstrongリミックスを続けて聴いていると、何ともいえない心持ちでした。

1.War&Peace AOKI takamasa Remix
2.Undercooled Skuli Sverrisson Remix
3.War&Peace Cornelius Remix
4.20 msec.Fennesz Remix
5.undercooled Alva Noto remodel
6.World Citizen Taylor Deupree Remix
7.Only love can conquer hate snd. Remix
8.Seven Samurai Richard Devine Remix
9.word Rob Da Bank & Mr.Dan Remix
10.20 msec.Craig Armstrong Remix
11.NGO/bitmix Slicker Remix
12.break with Steve Jansen Remix
13.Motopiate Thomas Knak
14.Lamento Haruomi Hosono Remix

2006/05/08

「砂の果実」と1997年

1997年、私のお腹にはノンノン1号がいました。仕事の引き継ぎを済ませ、ゆっくり妊婦生活ができるようになった私がしたことは‥‥MTVを見まくること(笑)!
いや~、至福の数ヶ月でした(笑)。

その頃、MTVで流れていた曲のひとつが、中谷美紀さんの「砂の果実」。「♪生まれ~て来なければ~、本当は良かったのに~」という歌詞(作詞:売野雅勇)がショッキングでした。さすがに「私の胎教になんてことしてくれるのッ!?」とは叫びませんでしたがw‥‥(そういうことを気にする人は妊娠中にMTVは見ませんよね^^;)。

これから子どもを産む身としては、あんまり聞きたくない種類の言葉だと思いましたが、かつて子どもだった自分を振り返れば、思春期の頃にはそんなことを思った時期もありました。今思えば、自分が自分として生きていくことをあたりまえのこととして受け入れていた無邪気な子ども時代から、意識的に自分の人生を引き受けるまでの過渡期には、「何も考えずにあたりまえに生きている自分」を一度否定するプロセスが(少なくとも私には)必要だったのだと思います。

ちょうどこの曲が流れていた頃、残酷な殺人事件の犯人が14歳の少年だったというショッキングなニュースがありました(酒鬼薔薇事件)。犯人の少年Aが自分のことを「透明な存在」と表現していたと聞いて、犯罪そのものには全く共感できないものの、その部分だけに関しては、自分も14歳の頃同じように感じていたなと思ったものです。そのせいでしょうか、この曲を聴くたびに、歌詞にあるような「悲しい懐かしさ」で胸が騒ぐのは。

当時お腹にいたノンノン1号も、今は小学3年生。彼も思春期に入ったら「生まれて来なければ良かった」とか、「自分は透明な存在だ」と思うでしょうか。「生まれてきてくれてありがとう」と思っている親としては想像するだけで胸が痛むことですが、そういう道を通ったとしても、いつかは抜け出して「こちら側」へ来て欲しい。まあ、欠点や不満も多い「自分」ではあるけれど、いちおう、そんな「自分」としての人生を生きることを受け入れた人間の側へ。世の中、「からっぽな大人」ばかりではないと、「こちら側」にいる身としては日々実感しているのですが、少年少女の世界からどう見えているのか知りたくなります。

最近なんとなくこの曲が聴きたくて、中谷さんのアルバムをiPodに追加した矢先、高校生が「むしゃくしゃしていたから」写真館の主を殺害するという事件がありました。イライラした→誰でも良いから殺す。なんとデジタルな短絡。犯人となった少年が自分の心の中を表現する力の差というものもあるかもしれませんが、それを差し引いても、酒鬼薔薇事件から9年たって東浩紀さんのいう「動物化」がさらに進行しているように思えてなりません。
Doupostmodern
動物化するポストモダン

ちょっと話が重くなってしまいましたが、この「砂の果実」が入っている中谷美紀さんのアルバム「cure」は、坂本龍一作曲・プロデュースで良曲ぞろい。教授の引き出しの多さを感じさせる作品です。中谷さんは「歌手」としての技巧のようなものはありませんが、透明感のある声とデカダンなイメージが共存できる、稀有な存在感がありますね。「砂の果実」以外では、「いばらの冠」、「水族館の夜」などが特に好きです。この記事を書くためにライナーを見直したら、Buffalo Daughterのシュガー吉永も2曲ギターで参加していたそうで。それ、知らんかっとんてんちんとんしゃん!(なつかし~い?)

Cure
中谷美紀 / cure ('97)

このアルバムは2枚組になっているのですが、Disc 2は30分のアンビエント曲が2ヴァージョンおさめられています。もう、中谷美紀関係ないじゃん!坂本龍一のアルバムじゃん!って感じですが(笑)、中谷さんの発案によるものだということです。

それにしても、このビデオの中谷さん、色っぽいですよね~。*:・゚☆

2006/02/28

Chasmのリミックス盤

5月24日発売予定。昨年のバンドツアーのメンバーは全員強制参加!というところに強く反応する私(笑)。そういえば昨年夏、Steveがリミックスした曲をsitesakamotoにアップするって話があったのに立ち消えていましたが、それが結局ここに収録されたのかなぁ?

(情報源:坂本龍一ニュースレターJOURNALSAKAMOTO  VOL.018)

3月5日放送のJ-Wave、Radio Sakamotoでも一部紹介されるそうなので楽しみです。