2006/10/16

上出由紀展2006

昨年の個展の時も記事をアップしたのですが、友人の上出さんの個展です。

今日からなので私はまだ行っていませんが、ポストカード(消印が付いちゃってる画像ですみません)を見る限り、写真に油彩を重ねた由紀さんワールドがさらに深まっている印象です。

以前も書きましたが「この風景、私も見たことがある!」という既視感があるんですよね。。。その既視感の視線が年々優しさを増しているように思えます。
(由紀さーん、トム・ヨークのソロ聴いた? 笑)

Yuki2006

お時間のある方はぜひ。

2006年10月16日(月)~21(土)
11:30a.m.~6:30p.m.(最終日5:30p.m.)
ギャラリーなつか 
03-3571-0130
(銀座4丁目の交差点からほど近くです)

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2006/05/30

鋤田正義写真展

ただいま銀座のクリエンションギャラリーG8(第一会場)と、ガーディアン・ガーデン(第二会場)[会場マップはこちら]で開催されている、鋤田正義写真展を見てきました。(6月2日まで)

Sukitamasayoshi

ボウイやマーク・ボランの写真で有名な鋤田さんですが、シルヴィアンの写真も1枚あったと教えていただいたので‥‥。行ってみたらYMOのジャケット写真や、マッドネスのホンダのコマーシャル・ポスターなんていう懐かしいものもあったりして嬉しくなってしまいました。ジョン・ライドン、ディーヴォ(この写真、笑えた~^◇^)なども。

それにしても写真の一枚一枚が、まるで被写体の人物が「そこにいるような」存在感を放っているのです。ロックスターをそれほど近くで見たことはない(※1)ので何とも言えませんが、オーラが凝縮されている分、もしかすると実物以上の存在感かもしれません。それが、部屋中の写真から発せられるのですから、圧倒されました。

‥‥シルヴィアン写真は、服装などから、たぶんGone To Earth頃ではないかと思いました(※2)。貴重な情報源のDavid Sylvian.netがまだクローズされているので確かめられないのですが。若き日のシルヴィアンの、ほぼ等身大の上半身写真を間近に見て、なんだか照れてしまった私です(笑)。写真なのに、あんまり近寄ると胸騒ぎがしてきそう。じっくり見たいのに、ついつい目を伏せてしまうほどの美しさでした(あ、スティーヴ・ファンですけど^^;)。(※3)

修行時代の写真や乗り物写真などを集めた第二会場の写真も見ごたえがあります。しかも、入場無料。今週金曜日までなので、足を運べる方はぜひ!

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☆追記(※1):いわゆる古典的な「ロックスター」とは異なりますが、昨年、坂本龍一さんとツアーメンバー(スティーヴ・ジャンセン、フェネス、スクーリ・スヴェリッソン)に、サイン会で間近にお会いしたことはありました。その時、オーラとは、こちらが受け止めようとすれば感じられるし、こちらが興味を持たなければ感じられないものではないかと思ったものです。(古典的「ロックスター」の場合は、また別かもしれませんが。)オーラは、発信者と受信者の周波数が一致して生まれるのかもしれません。そういう意味でも、鋤田さんの写真はオーラを最大限に増幅させるまでに、被写体と周波数をシンクロさせていたように思います。

☆追記(※2):この写真の撮影時期に関しては自信がないので、よくご存知な方は教えていただけると嬉しいです。

☆追記(※3):上の記事を書いていた時点では、シルヴィアンの写真を見て照れてしまうのは、自分のファン心理と彼の美しさのためだろうと考えていましたが、他にも理由があるように思えてきました。他のポートレートとシルヴィアンのポートレートは、被写体の「見られる」「撮られる」ことにたいする姿勢が決定的に違うのです。例えばボウイは、自分が表現したいことをカメラがどこまで写し撮れるか挑んでいるような、アグレッシヴな被写体です。ボウイに限らず、多かれ少なかれ、どのミュージシャンのフォトも「オレを見てくれ」「オレを撮ってくれ」とアピールしているのが画面から伝わってきます。

でも、シルヴィアンは違う。被写体としての自分の魅力は充分意識しているし、撮られることを受け入れ、エネルギーをカメラ「にも」向けているけれど。それでもどこか、視覚化することのできない思考なり想念なりを、カメラに奪い取られないように、自分のものとして保持しようとする意思が感じられるのです。静かだけれども、とても強い意思が。それでいて、美しく、なおかついろいろなものを発信してくる写真になっているところが、被写体自身の魅力でもあり、鋤田さんの力でもあると思うのですが。

「見られる」ことを受け入れつつも、自分の全てをさらけ出すことは拒絶している、そんなポートレートはあの会場でシルヴィアンの写真だけでした。私がその写真を見て照れてしまったのは、彼の「見られる」ことに対する緊張感が画面から伝わってきたためではないか。そんな風に、後になってから考えました。

‥‥ダラダラと駄文を連ねてしまいましたが、もう一度見たいです、あの写真。

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2006/05/28

「武満徹│Visions In Time」展と、武満の言葉

東京オペラシティーアートギャラリーで開催中の「武満徹│Visions In Time」展に行きました(2006年6月18日まで)。音楽家の世界を展示という形式で「見る」ということに、期待半分、不安半分で赴いたのですが、結果的にかなり楽しむことができました。

特に刺激的だったのは、若かりし日の武満徹と、瀧口修造の関係です。武満による繊細な手書きの楽譜、瀧口の自作オブジェやメモに書きとめられた言葉の断片などからたちのぼるオーラ。言葉と音と視覚芸術の相互作用。遊び心も秘めつつ、何物かが創造される瞬間の可能性の息吹に満ちていて、まぶしかったです。

他にも、武満がインスピレーションを得た美術作品の数々や彼自身の絵、遺品などが展示され、時おり傍らに武満自身の言葉が添えられています。その言葉を読んで、彼の慧眼ぶりに感銘を受けました。当然と言えば当然ですが、優れた表現者はやはり、受け手としても卓越した眼を持っているのですね。しかも、それはアートに対してだけでなく、生きることそのものについて深く洞察する眼であることが、伝わってくるのです。

ちょうどカタログに、武満が「眼」について記した文が載っていました。

私は本を読むたびに、それによって私の「眼」が鍛えられたら、と思う。
特殊な芸術の世界だけでなく、たえず変化して行く、予測できない日常の世界を、その眼で見るのだ。(中略)そのために、なるべく本を読むように、また、なるべく本を読まないようにという困難な読書の仕方を、私は自分に課している。
(「武満徹│Visions in Time」展公式カタログ p.162より)

Visionsintime

この「なるべく本を読むように、また、なるべく本を読まないように」という感覚、よく分かるような気がするのです。それがなかなか困難であるということも、日々痛感しています。

このカタログは、通常の美術展のカタログと違い、展示作品の写真やデータだけでなく、武満の著作から抜粋された文が多数収録されているのが魅力です。展覧会の余韻にひたりながら、その言葉の数々をかみしめています。
展覧会に行くことのできない方も、アマゾン等で購入可能です。

さて、シルヴィアン・ファン目線の情報を。
会場ではラッセル・ミルズのアート作品と、「トオルのいない庭で」と題されたシルヴィアンの文章が展示され、ヘッドフォンでBeekeeper's Apprentice(アルバムApproaching Silence収録)を聴くことができるようになっていました。上述のカタログにも「トオルのいない庭で」と、ラッセル・ミルズ&シルヴィアンのインスタレーション「エンバー・グランス」について武満が書いた文章が収録されています。
それにしても、武満とシルヴィアンの間にこれほど親交があったとは知りませんでした。ロンドンのホテルで昼食をとりながらシルヴィアンと武満、坂本龍一の3人がコラボレーションの構想を話し合っていたなんて!想像しただけで倒れそうです(≧◇≦)。片や現代音楽、片や(いちおう)ポップ・ミュージックと、異なる分野で活動していた二人ですが、音や言葉のテクスチャーの好みなどは確かに通じるところがあるような気がします。

昨晩は寝る前にピアニストのためのコロナという曲を聴いていましたが、ゾクゾクしました!本当にコロナで焼き尽くされるかと思った‥‥。

武満徹の音楽や言葉に、これからも少しずつ触れていきたいと思いました。

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2006/02/24

オラファー・エリアソン展@原美術館

風邪をひく前のことですが、かくさんのブログ「KleeiZm」に載っていた写真と記事に一目惚れして、「オラファー エリアソン 影の光(Olafur Eliasson Your light shadow)」展@原美術館に行ってきました。他県にお住まいの方のブログから、東京に住んでいる私が情報をいただくっていうのも何だか不思議な感じです笑)。

今回は、以前ジェームス・タレルやローリー・アンダーソンの体験型展覧会のお話で盛り上がったことのあるchikaさんcatcansさんもご一緒で、わくわく。

コペンハーゲン出身のエリアソン(1967年生)は、水や光など自然界の様々な現象を体験させるインスタレーションを制作してきたアーティストだそうです。人為的に作られたものと分かっていても、初期作品「美 (beauty)」(下)には、どこか人智の及ばない崇高な力のようなものを感じます。実物は、水の粒子が想像以上に繊細で細やかだったのが印象的でした。(ちょっぴり端っこの方、触ってきましたから^^;)

eliasson
(2月5日までと印刷されていますが、会期延長で3月5日まで開催されています)

もう一作、特に気に入ったのが下の「円を描く虹 (Round rainbow)」なのですが、天上から吊るされたアクリルの輪がモーターでゆっくりと回転し、そこにライトが当てられる、というシンプルな装置ながら、壁に描かれる光と虹色の文様はなんとも複雑な様式美。そのゆっくりとした変遷をながめていくと、宇宙をめぐる惑星達の動きを連想させられました。

roundrainbow

あと「単色の部屋と風が吹くコーナー(Room for one colour and Windy corner)」は、一見、ただのオレンジ色の光に満たされた部屋なのですが、中に入ると、色が少し薄くなり、黄色くみえます。さらにこの部屋にいる人の姿は皆モノクロに見えます。黄色いナトリウムランプを利用したトンネルの中でもこのような現象がありますよね。実は光らせ方の仕組みやらに気をとられていて、モノクロに見えるというのは、スタッフの男性に言われるまでちゃんと気付いていなかったので、教えていただいて良かった、良かった。(^_^;)

彼の作品は光や視覚の特性などについての知識と、それをもとに何かを表現しようとする発想力、それを形にしていく技術力の積み重ねによって成り立っているのだと思います。面白いのは、彼自身が計画・制作・設置するのはアクリルのリングの形状であったり、照明の当て方だったりするわけですが、「作品」はリングそのものや照明装置ではなくて、手に触れることの出来ない、光や影などの視覚的効果である‥‥というところです。モノを作ってそれで完成、ではなくて、光や見る人の視覚があって初めて完成する表現なんですよね。あらためて、光というものの不思議さ、自分がそれをそのように知覚していることの不思議さを感じました。

そ、し、て、女性3人、しっかりミュージアムショップでお買い物&併設カフェでランチもしてきちゃいました♪うふふ。

060221_1243001

ごちそうさまでした~☆

かくさん、情報をどうもありがとうございました。chikaさん、catcansさんもお忙しい中ありがとうです。(^v^)

原美術館オフィシャルサイト

Olafur Eliasson

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2005/11/14

レオナルド・ダ・ヴィンチ展を通り抜ける

六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで昨日まで開催されていた「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」展覧会オフィシャルサイト / 六本木ヒルズ情報サイト)。「行きました」とは言えないペースで通り抜けてきました!
というのも、魔が差して(苦笑)3歳のミニ怪獣、ノンノン2号を連れて行っちゃったからです。今までこの手の催しではお留守番チームだった彼女ですが、「ひょっとすると、そろそろ大丈夫かも?」「子どもむけに工夫してある展示かも」って思っちゃったんですね。

入ってみたら全然違って、館内ほぼ真っ暗、壁に映し出されるのはほとんど文字・文字・文字!「くらい~」「こわい~」「ノンノンどうすればいいのぉ?」と言われ、仕方なく足早にスタスタスタ。
途中、ダ・ヴィンチが設計したレンガをウレタンブロックで再現したもので積み木遊びをし、再びスタスタ。

codexleicester
さすがに直筆ノート「レスター手稿」では、実物を見る機会はこれが最後かもしれないので、ちょっと立ち止まらせてもらいましたが、またしても「くらいよ~」「はやくいこうよ~(泣)」攻撃。たしかに古い紙の保護のため、限りなく真っ暗に近い状態でした。当たり前ですが、レスター手稿、何が書いてあるのかさっっっぱり分かりません(笑)。
そしてまたスタスタいろんなものを通り過ぎ、最後にヴァザーリの「美術家列伝」の初版本を発見。うわー、16世紀の初版本だ!すごいなぁ、いいなぁ、と興奮するも、「はやくでようよ~」とノンノン2号。分かりました。出ましょう。一度出ちゃうと再入場できないシステム、子連れには優しくないですね。。。しかも、出てから同行者を待つスペースに、椅子もソファーも何にも無いし(泣)。お金はたっぷりかけた建物ですが、優しさやうるおいは残念ながら感じられず。怪獣連れで行った私がバカでした。

とはいえ、最初に行きたいと言い出したノンノン1号と同級生のナイスガイくんは楽しんでくれたようなので、良かったよ。ちなみに小2の彼らがなぜダ・ヴィンチに興味を持ったかというと、コレです(笑)。そんな動機でも、何かに興味を持ち、展示を見てみたいと言い出したのは初めてのような気がするので、嬉しかった親バカ母です。

私は遅ればせながらコレでも読むことにしよう。
それから、展覧会のサイトにはダウンロードできるペーパークラフトがありました!これは展示を見た人も、そうでない人も楽しめそうですね。

お付き合いくださったナイスガイくんとnatsuoriさん、どうもありがとうございました~☆

次はお隣でやっていた「杉本博司:時間の終わり 展」森美術館オフィシャル / 六本木ヒルズ情報サイト)が見たいです(しかも、SKETCH SHOWがらみのイベントがあるそうで!)。その時ノンノン2号はお留守番チームですね、やっぱり。こういうところはもっと大きくなったら一緒に行こうね。

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2005/11/13

fixation展

先日も記事にした友人の上出由紀さんを含む、3人のアーティストのグループ展のお知らせです。(上出由紀展の記事

kamide

Fixation 金井聡和 上出由紀 新海義行 展
2005年11月14日~19日 11時~19時 最終日5時迄
SAN-AI GALLERY
東京都中央区日本橋蛎殻町1-28-8三愛水天宮ビル1F
水天宮駅から徒歩3分茅場町、人形町からも歩けます。
http://www001.upp.so-net.ne.jp/LL-arts/

お近くの方は、お時間がありましたらぜひお立ち寄りください♪

それにしても個展から1ヶ月足らずでグループ展とは、さぞかし大変だっただろうと思います。う~んパワフル!

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2005/11/05

イサム・ノグチ展 for children

先日のエントリで書いたイサム・ノグチ展を、お子様連れの視点から。

遊具のデザインもやっていたノグチ氏。屋外展示スペースには、実際に遊べる遊具の展示も。

051101_1443001 これの他に、もう一点、遊具あり。

かわいいお子様むけパンフレットもありました。 051105_1200002

ミュージアム・ショップにはこんなおみやげが。 051101_1647002          

これを切り抜いて組み合わせ、いろんなオブジェを作ることができます。館内には、お子様限定で実際に体験できるスペースもありました。

やってみると結構むずかしくて、わが子は「できない!やめたっ!」と早くもリタイア(汗)。

けっきょく親が楽しんでいる我が家でした‥‥。051105_1146001 051105_1149001

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2005/11/02

イサム・ノグチ展 @MOT

先日、東京都現代美術館(MOT)で開催中(9/16~11/27)のイサム・ノグチ展に行ってきました。

MOTの建物も好きです。特に、長いエントランス・ホールの光と影。

051101_1408001 051101_1514001 051101_1513001

イサム・ノグチの造形は、柔らかくて闊達、それでいて極限まで磨き上げられていて。ひとつひとつの作品の周囲を360度ゆっくりと回って眺めていくと、どんどん表情が変わっていきます。そして、ハッとするほど明瞭に作品が語りかけてくる角度に、ピタリと出会うことがあります。それはそれは、至福の瞬間。

051101_1645001 有名な「エナジー・ヴォイド」。展示室内の写真撮影は出来なかったので、記念にポストカードを買いました。雄大な量感には尊厳が満ち溢れ、まるで自然の造形=ランドスケープのよう。眺めていると、大自然の懐に包まれている気分でした。

ランドスケープといえば、この夏グランド・オープンした札幌の「モエレ沼公園」の模型や写真展示もありました。マスター・プラン設計後他界してしまったノグチの死後、遺志を引き継ぐ形で実現したこの公園、いつか行ってみたいです。

P.S.展示を見ながら、アルヴェ・ヘンリクセンのSakuteiki(試聴amazon)を聴いていたのですが、もう「出来すぎ!」と叫びたくなるくらい、ノグチ・ワールドにぴったりでした。

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2005/10/25

上出由紀展

友人の個展です。

yuki2005

彼女は写真を下敷きに、油彩を重ねる手法で作品を描き続けています。

既視感をおぼえる、どこにでありそうな風景に淡くかさねられた人影が、その場にいた人の姿、その瞬間の気持ちの揺れまでもうつしとっているようです。

いつまでも心に焼き付けておきたい瞬間を保存してもらったような‥‥。シャープで現代的ながら、どこか懐かしい絵です。

銀座のギャラリーなつかにて、2005年10月24日(月)~29日(土)開催中です。
11:30a.m.~6:30p.m.(最終日は5:30p.m.)
東京都中央区銀座5-8-17 GINZA PLAZA58 8F (地図
03-3571-0130

ちなみに彼女もRadioheadが好きだったりします。(あ、こんなことまで書いちゃって良かった?^^;)

☆追記(10/27):なんとWeb 3D Live Viewなるものができたそうで!ギャラリーにいるような気分で鑑賞することができます。繊細なタッチなどは、やっぱり実物をご覧になっていただきたいですが、雰囲気は伝わりますね。

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2005/08/18

マシュー・バーニー「拘束のドローイング」展

drawingrestraint9

前回のエントリで書いたように、金沢21世紀美術館に行ってきました。
豪雨の中、妙にハイな気分になりながら、ジーンズの膝下から水が絞れるほど濡れて到着。マシュー・バーニーがパートナーのビョークと制作した映画「拘束のドローイング9」の第一回上映の10分前。ミニシアターの中はけっこうたくさんの人です。

映画開始と共に、男の人の歌声。あれ?ビョークが歌ってるんじゃないんだ?メロディーラインはいかにもビョークだけど。まだサントラは買っていないのです。これってマシュー・バーニーが歌ってるのかなあ?などと思いつつ、徐々に引き込まれていきました。
隣に座っていた二十歳くらいの男の子は思いっきり爆睡!!していましたが(^^;)面白かったです。
淡々としているのですが、次から次へと「何、これ?」「何してるの?」とギモンを呼ぶシーンが連なる、摩訶不思議な世界。ふつうの日本人にはとうてい考えることのできない「和」の表現に驚き、笑ってしまう。アートだけれども、けっこうユーモラス。特に茶の湯のシーンは、お手前の手順は正統派な裏千家のようでしたが(深くは知らないのですが^^;)、お道具がなんとも斬新で「いいね、いいね~」と、面白がりました。衣装もね、なんとも(笑)。ちょっと、刃物を使うシーンは正視するのがつらかったですが‥‥。それ以外は、クセになりそうな映画でした。
エンドロールのクレジットを見たら、最初の曲で歌っていたのはウィル・オールダムだったんですね。他にアキラ・ラブレーの名前も見つけ、ちょっと興奮!この人脈の流れで、いつかシルヴィアンとも仕事してくれないかなあ?>ビョーク(全然想像つかないけど)

映画の後は、マシュー・バーニーの作品展示の方へ。映画と展示と合わせて見ることで、より深くバーニー・ワールドに触れることが出来たと思います。「拘束の‥‥」というタイトルが示すように、体の一部を縛ったり、ロック・クライミングのような不自由な体勢でドローイングをする試みを繰り返してきたバーニー。結果としての作品だけでなく、制作のプロセスに深い興味がある人だということが伺えます。プロセスの重視は「儀式」に行き着く。映画の中でも、執拗にさまざまな儀式(伝統的なものもあれば、なんのために行われているのか理解に苦しむものまで多数)が繰り広げられていました。儀式とはある結果にたどりつくための無意味なプロセスにすぎないようでもあり、それ自体がアートでもあり。この儀式のどこに意味があるのか?そもそも意味って必要?そんな意識改革を次々に迫られたような気がします。また、物や肉体の変容というテーマも彼にとって重要なテーマのようで、随所にこの二つの軸が交錯していました。

drawingrestraint

作品自体も繊細かつ迫力もあり、見ごたえがありました。好んで使われる整形用プラスティックのぶよぶよした質感が何ともいえない存在感(^^)。この展示はこれから韓国→アメリカとまわるらしいですが、あんなのどうやって運ぶんだろ?
ともあれ、目で見て不思議がって楽しんで、心で感じて、やっぱりちょっと笑って、満足。
しかもマシュー・バーニー、かなりカッコいい(またミーハーかい!)
遠かったけど、ずぶ濡れになったけど、行ってよかった♪

8月25日まで、無休で開催されているそうです。

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2005/08/16

ずっと、行ってみたかった場所

写真を見た瞬間、自分の原風景にすごく近い、と感じたのです。
初めて見たのに、とても懐かしいような。

それは金沢21世紀美術館の、レアンドロ・エルリッヒ「スイミング・プール」とジェームズ・タレルの「ブルー・プラネット・スカイ(タレルの部屋)」。

tareru

子どもの頃、プールで潜るのが大好きだった私は、飛び込み用の深い場所で潜っては、水面を目指して勢いよく昇る、ということを飽きずに繰り返したものでした。水底から眺める水面はキラキラと光の模様をたたえ、そこを目がけて水中を昇ることは、憧れの何かに突き進んでいくような高揚感がありました。そんな上昇を、そんな夏を、どれほど繰り返したのでしょう。記憶の中では、無限に反復していたような錯覚すらあるのです。

十代になって引っ越した家で、私の寝室はブルーのカーペット、ブルーのカーテンでコーディネートされていました。その部屋で明方目が覚めると、青い光のにじむ部屋の中、まるで水槽の底で眠っているような気分でした。

いつしかその二つの青い空間の記憶は溶け合っていきました。上からキラキラ光の差し込む水槽の底にいる自分。これが、自分の居場所。心が落ち着く場所。けれども、生きても生きても生きても、「現実」との間にガラスが一枚あるような、青く、冷たい空間でもあって。

そんな心象風景に近いものを感じた写真の場所に、ずっと行ってみたいと思っていました。これまでにも金沢からほど近い地方都市に来ることが年に数回あったのですが、なかなか足を伸ばせずにいました。
けれどもようやく!その機会がやってきたのです。
読み方も分からない、見知らぬ駅名が続く電車にゆられながら、なんだか昔の恋人に似ている人にでも会いに行くような気分になっていました。
ところが金沢駅に着くと、外は激しい豪雨!最寄のバス停から美術館までの道のりは、歩道までもが5センチほど冠水して、サンダルの中で足が泳ぐ、泳ぐ!「せっかくここまで来たのに、この天気はいったい何なの~!!」と思いつつ、逆に何だか愉快になってきてしまいました。傘をさしていたのに、頭から水をかぶったようになって美術館に到着。

建物、と呼ぶには「建物感」の薄い美術館は、つるり、ふわりと芝生の中にありました。

まずはレアンドロの「スイミング・プール」。激しい雨は一段落したのですが、そんな天気でしたから、下から見上げたときにキラキラ差し込むような光を見ることはできませんでした。どちらかというと、空間を楽しむというよりは、プールの上にいる人と、下にいる人の視線が、ガラスと水を隔てて交錯する関係が面白いと思いました。

そしてタレルの「ブルー・プラネット・スカイ」(通称:タレルの部屋)。写真では、マグリットの絵が天井にあるような、見事な青空が切り取られているのですが、この日、青空を見ることはできませんでした。少しがっかりしたのですが、壁際のベンチに腰かけて白い空をぼーっと眺めると‥‥。白と薄グレーのグラデーションが刻々と変化し、時折トンボが横切り、小雨の雨粒がキラキラと部屋に降り注ぎ‥‥。聞こえてくるのは雨音と、部屋にいる人々の低い話し声だけ。淡い、淡い、水墨画のような世界。心がすうっと静かになりました。ずっとそのまま座っていたかった。けれども雨が再び激しさを増してきて、いっそ、その雨に打たれてみたかったものの、手に持ったマシュー・バーニーのチラシが濡れるのが嫌だったので、その場を後にしました。

そう!マシュー・バーニー展!!もっちろん、見てきました!!
これについては次のエントリーで書きますね。^v^

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2005/08/09

「時間の記録」展&イヴェントコンサート

オペラシティー4階のICCで行われている、ローリー・アンダーソン「時間の記録」展と、関連イヴェントコンサート 『The Record of the Record of the Time』に行ってきました。

イヴェントコンサートは朝10時に現地で整理券発売ということだったので、6時40分に家を出て並びました。ICC到着は7時半。すでに結構な人数が並んでいます。最初の方はいったい何時から並んでいらしたのでしょう?2時間半の待ち時間でしたが、空調がきいているし、床はつやつやきれいな大理石タイルだったし、思ったよりもはるかに快適に待つことができました。

整理券を無事ゲットし、さっそく展覧会の方を見てみます。
これまで知らなかった、アーティストとしてのローリーの作品が様々な形態で展示されています。映像あり、オブジェあり、音楽あり。直接触って体感できる物もたくさんありました。率直に言って、「発想は面白いけれども、出来上がった作品そのものはそこまで面白くない」と思うものも多々ありました。それから、意匠面でもっと見ごたえのあるものにしてほしかったと感じずにはいられないものもありました。でも、ローリーの発想の豊かさ、探究心の軌跡としては楽しむことができました。彼女の音楽にも通ずる発想もたくさん見ることができて。

handphonetable

一番気に入ったのが、↑この「ハンドフォン・テーブル」。テーブルに肘をついて耳を覆うと、腕の骨や頭蓋骨を振動させて音が伝わってくるのです。なんだか、自分の体が楽器になったような気分になりました。傍から見ると、二人の人間が落ち込んで頭を抱えているように見えるのも面白い!
この展覧会は10月2日まで開催されています。

☆☆☆
展覧会を見終えると一度帰宅し、一仕事してから着替え、またICCに逆戻り。いよいよコンサートです!
整理券番号が比較的若かったので、前から2列目に座る(床に直接)ことができました。すごく狭くて足も思うような方向に置けず、とてもしんどい!でも、ステージはほんとに目の前!ステージの高さは床からわずか20センチほど!つらい体勢ながら、ワクワクしてスタートを待ちます。

30分ほど待ったでしょうか?ようやく皆さん、ステージに登場です!ほんとに近い!良く見える!
教授は白のTシャツに黒いネックレス、黒っぽいジャケット、ゆったりしたふくらはぎ丈パンツと、リラックスした服装です。スティーヴは黒いブルゾン+ジーンズ。他の皆さんは略(笑)。左からスクーリ氏、スティーヴ、教授、フェネス、小山田くん(敬称ぐちゃくちゃですみません)の順に着席します。スティーブ、教授、フェネスの前にはそれぞれラップトップが。教授のiBookにはステッカーがペタペタたくさん貼ってあります。「WAR IS OVER」と書かれたステッカーも。教授、着席すると、なぜかお香に点火。

今回の主役はローリー・アンダーソンの音楽監督を務めているという、スクーリ氏だったような印象を受けました。6弦ベースを叩いたり、ひっかいたり、e-bow(だと思うんですけど)を使ったりして色々な音を出していきます。そこに小山田くんがギターなどで繊細に音を加えていく。ラップトップを使用している三氏は、誰がどの音をだしているのか私には分かりません。フェネスは時々ギターも使ったけれども、主にラップトップ中心でした。ローリーの朗読の音声を入れたりしつつも、ほとんどがノイズの海。お尻があんなに痛くなかったら、もっと気持ちよくこの海に浸ることができたと思うのですが(苦笑)‥‥。小山田くんが面白い音を入れると、教授が小山田くんの方を見てニコっとうれしそうに笑うのがとてもチャーミングで、印象的でした。

一旦終了しバックステージに戻った一行ですが、鳴り止まぬ拍手の中、ふたたび登場。アンコール曲(?)は、スクーリ氏が6弦ベースを激しくかき鳴らす音をベースにした轟音系で、やや短めに終わりました。最後、教授にプレゼントを渡そうとしたのに受け取ってもらえなかった女性がいて、可哀相でした‥(ToT)。受け取ってあげて~。

それにしても、あんなに至近距離(フェネスまで1.5m、教授まで2mくらい)で豪華メンバーの即興ライブを堪能することができて、満足して帰途に着きました。朝から並んだ甲斐があったというものです。

☆☆☆
そうそう、わすれちゃいけない(?)ミーハー目線。
照明の中に浮かび上がる、スティーヴの顔。iBookのディスプレイを見つめる真剣な目。
もう、めちゃめちゃ美しかったです。この世のものとは思えないほど!

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2005/07/29

「AAA vol.2」展

イラストレーターのayase sayaka(あやせさやか)さんが参加しているグループ展「AAA vol.2」を見に行ってきました。
aaa

AAAはayaseさんとajicoさん、ayaさんの3人のアーティスト。それぞれの持ち味があって素敵です。

ayaseさんは、実は私のイトコなんです。シュールでかわいくてユーモラスでたま~にちょっと怖い、不思議なイラストを描く人です。彼女自身も独特の空気をまとっていて、江國香織さんの小説にでも出てきそうだったり‥‥いやいや、やっぱり「ayaseワールド」の住人です。

ayasewafer

かわいいグッズもいろいろあって、私はayaseさんのマッチと、ajicoさんのスタンプと、ayaさんのステッカー(画像が撮れなくてごめんなさい!)を買いました。
他にもカバン、かわいいイラストとネガティブな言葉がミスマッチな「ネガティブTシャツ」w、ポストカード、ハンカチなど、もりだくさん。額に入ったイラスト原画も購入することができます。

恵比寿のGALERIE Malle(恵比寿駅東口から徒歩5分)にて
2005.7.29(金)~8.3(水)
12:00~19:00(最終日~16:00)

ご興味のあるかたはぜひ☆


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